2011年5月22日日曜日

【読書メモ】メタルカラーの時代〈2〉 (小学館文庫)

メタルカラーの時代〈2〉 (小学館文庫)
山根 一眞
小学館
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 この本は、1993年に出版された最初のハードカバー版の3分割された文庫版のうちの一つ。説明が難しいけれども、身近にある工業製品の開発者が語る苦労話とでも言うべきか。

 僕はこの本を小飼弾氏の書評で知った。ちょうど、東日本地震の後、電力不足が叫ばれ、関西から関東に電気を送電したらいいのにというTwitterでのツブヤキに、氏がそう簡単にいかない事情がある。ということで本書を薦めていた。

 内容は今から20年近く昔の本だけど、いろいろな苦労話は読んでいるだけで面白い。僕が特に興味を持ったのは、東京都庁周辺にある東京ガスの施設にはジェット機のエンジンを使った発電機があること。ジェットエンジンをジェネレータとして利用する。日銀の金庫を爆破する話も金庫を作る側の話と合わせて収録されていて絶対に爆破できる側と絶対に破れない側との主張のぶつかり合いが楽しい。東京ドーム建設の話では、その素材の由来がおもしろい。これは、第二次世界大戦時のレーダードーム技術の延長線にあることなど。ここでも軍事技術がでてきた。

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