2011年7月31日日曜日

【読書メモ】仏像のひみつ

仏像のひみつ
仏像のひみつ
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山本 勉
朝日出版社
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 近々、上野の仏像展を見に行こうと思っている。この手の展示会は事前に勉強しておくと楽しさがよりますということで、比較的読みやすくて楽しげな本を探していたところこの本に出会った。

 著者は東京国立博物館を長年務めた方で、本書も博物館で仏像をより楽しめるように比較的やさしめにまとめられている。

 前半は、仏像の階層とそれぞれの階層についてのおはなし。
 常識かもしれないが、仏像にも組織があって、以下のような階層になっている。
  如来>菩薩>明王>天

 後半は仏像作製のいろいろな方法。

 大学受験の頃に日本史を選んだ私は一心不乱に仏像を暗記したがこの本を読んでいれば多少勉強も楽しめたかもしれないなぁと。。。。 

【読書メモ】乾燥標本収蔵1号室―大英自然史博物館 迷宮への招待

乾燥標本収蔵1号室―大英自然史博物館 迷宮への招待
リチャード・フォーティ
NHK出版
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 著者は長年、大英自然史博物館に務めた古脊椎動物部門主席研究員で三葉虫を専門にする古生物学者。著者の視点から大英博物館の裏側にスポットを当てた本。この本は著者にとって「わたしの個人的な収蔵室」であり、「自分用の書庫」であるという。400ページを超える大著だけど、すんなり入っていける。個性的な学者が次から次へと出てきて退屈しない。後半では、大英自然史博物館を含む博物館を取り巻く厳しい環境を中心に著者の思いが熱く語れられている。博物館は展示会などでたまに行くけど、裏側にはこのような厳しい状況があるんだなとしみじみ。

【読書メモ】奇跡の生還を科学する 恐怖に負けない脳とこころ

奇跡の生還を科学する 恐怖に負けない脳とこころ
ジェフ・ワイズ
青土社
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 こちら、HONZ.JPで取り上げられた本。非常事態の時に冷静に行動するにはどうすれば良いのか。何かヒントがあるかもしれないということで、興味をそそられた本。で、結論から言うと、近道はなく、非常事態でも反射的に正しい行動ができるようひたすら訓練する、そして、そのような状況を楽しむように受け入れる、しかないようです。

 この本では、熊に襲われ、生還したヒトの話、何十年もの経験を積んだ舞台俳優が、舞台で緊張のあまり、台詞を忘れてしまう話、操縦した飛行機が墜落しかかったが驚くべき冷静な対応で生還した人の話など、いろいろなケースを取り上げて、どうすれば非常時に冷静に行動できるかを探っている。

 印象的だったことのメモ。

・激しい恐怖とうまく付き合えるかどうかは前頭皮質と扁桃核の調和にある。扁桃核は興奮させる側、前頭皮質は抑制する側。
・ストレスを感じると、意識、無意識にかかわらず、交感神経の働きで呼吸は速く、浅くなる。その結果、血液中に酸素が溶け込みすぎて、二酸化炭素の濃度が低過ぎになる。このようにアンバランスが起きると血管が収縮するので、脳では逆に酸素が不足する。その結果、呼吸が速く、浅くなる。そして過換気がおきて頭がくらくらになる。これらの症状を回避するすべは無く、ヒトは無意識のうちのそのような状況になるところを避ける様になる。
・舞台恐怖の解決方法として認知行動療法が挙げられる。恐怖心と向き合い、自信を育てていくことで舞台恐怖を克服する。
・恐怖は恐れるのではなく、恐怖を仲間にする。克服するのではなく、かといって味わう場面を避けるわけでもないと考えることが良い。

2011年7月24日日曜日

【ちょっと休憩】HONZ.JPをリンクに追加しました

 本好きにはとても興味深いサイトが出来ましたのでご紹介。

 「HONZ.JP」(ほんずじぇーぴー)です。どんなサイトかは成毛さんのサイトを御覧ください。こちらのサイトでも書いてあるとおり、書評サイトではないのでジャンルを「おすすめ本サイト」としています。

 欲しい本がますます増えていくので悩ましい限りです。。。。

2011年7月18日月曜日

【読書メモ】放射線のひみつ

放射線のひみつ
放射線のひみつ
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中川 恵一
朝日出版社
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 この本は、小飼弾氏の書評ブログで取り上げられたもの。まずは基礎知識として「日本は原子爆弾をつくれるのか」を読んだけど、これ一冊だけではまだまだ足りない。かといって、いま巷にでている放射能の本は、どれが読みやすいのやらよくわからない。しかも執筆者の原発へのスタンス・出版タイミング(福島原発事故の直後)によってまともな書籍がどれか判断できない。。。。というところ、小飼弾氏の書評を参考にさせてもらった次第。
 ちなみい、作者は中川恵一という東大病院の放射線科に務める医師。チーム中川のヒトです。

 読んでみると、実にわかり易い内容。単に危険性だけでなく、富士山頂や飛行機による被爆量なども示してくれてる。これがわかれば、むやみに怖がることはないだろう。

【読書メモ】新装版 マックスウェルの悪魔 (ブルーバックス)

新装版 マックスウェルの悪魔 (ブルーバックス)
都筑 卓司
講談社
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 本書を何で知ったかは失念(^^ゞ かなり昔の本ですが、たいそう売れたようです。

 まず、おもしろい。普段接する何気ない現象をいろいろ掘り下げていく。確率論を用いて、起こるべくして起きたというところはなるほど。。。この本を読んだ後、普段の何気ないことも、運の良し悪しじゃなくて、確率論としてどうなのか、なんてふと考えるようになった今日この頃です。

2011年7月10日日曜日

【読書メモ】数学的思考の技術 (ベスト新書)

数学的思考の技術 (ベスト新書)
小島 寛之
ベストセラーズ
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 小飼弾氏の書評Blog で絶賛されていた本。

 読んでいてなるほどと思った。普段接する身近な場面で、自分としてもなんとなく分かっているけれでもうまく説明できないことがあったけど、これ読んですっきりした。

 後半の村上春樹の小説のところは自分が小説を全く読まないのでいまいち読んでも頭に入ってこななかった。反省。

2011年7月2日土曜日

【読書メモ】江戸の卵は1個400円! モノの値段で知る江戸の暮らし (光文社新書)


 成毛さんの書評より。また江戸モノを読んでます。

 この本は、結論から言うと、とても面白かった。江戸時代の値段にフォーカス当ててますが、単に貨幣価値だけでなく、当時の暮らしぶり、風俗にも触れていて、それに値段が加わるとより、リアルに想像できます。

【読書メモ】かぜの科学―もっとも身近な病の生態

かぜの科学―もっとも身近な病の生態
ジェニファー アッカーマン
早川書房
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 成毛さんの書評Blogで紹介された本。

 この本を読んでみると、風邪に関する決定的な治療薬はないようです。市販されている薬は、あくまで風邪によって引き起こされた体の反応(のどが痛い、咳、クシャミ、鼻水)を抑えるもの。無数にある風邪ウィルス全てに効果的な特効薬はまだないようですね。

 あと、巷に出回っている各種サプリメントのたぐいも規制がかなり緩いので要注意ってことを肝に銘じておきます。