2011年5月15日日曜日

【読書メモ】「江戸前」の魚はなぜ美味しいのか (祥伝社新書199)

「江戸前」の魚はなぜ美味しいのか (祥伝社新書199)
藤井 克彦
祥伝社
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 この本は、東京、深川生まれの著者が「江戸前」について、地域としての「江戸前」の定義と地理的特性、そして、そこで取れるお魚の美味しい食べ方(!)を述べている。

 自分も「江戸前」についてかなり曖昧なまま理解していたなとこの本を読んで思いました。

 著者は、歴史書や、聞き取り調査により、「江戸前」と呼ばれる地域が、「東京都内湾」と言われる地域を指し、多摩川河口洲から江戸川河口を結んだ内湾であるという結論に行き着く。そこは、多摩川、隅田川、荒川、中川、江戸川と多くの河川が流れこみ、豊かな漁場であり、日本でもこれだけの河川が流れこむ場所はここだけと指摘する。

 ところが、水産庁は、「江戸前」の定義を東京湾全体を指すよう見直した。水産庁の魚介類産地表示方法は「水揚げ港主義」。本来の「江戸前」は埋立で潰してしまったから、東京湾全体に定義し直せば、東京湾で撮れたお魚はすべて「江戸前」として産地表示できる(!)

 後半を読むと、何故か僕は、うなぎが食べたくなりました。。。

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