2011年8月23日火曜日

【ちょっと休憩】書評サイトを追加しました。

 書評サイトのリンクを2つ追加しました。

 いずれもHONZ.JPでハマザキ書クさんに紹介された書評サイト。どんなサイトかはこちらをご覧ください。
 新世界読書紀行のサイト覗いたら、過去ログ含め時間も忘れてどっぷり読み込んでしまったので即リンク決定。新書野郎も同様。ただし、新書野郎は更新止まっているのかな?

 「新世界読書紀行」
 「新書野郎」 
 →こちらは現在2011年4月から更新がストップ。

【読書メモ】「燃料電池」のキホン (イチバンやさしい理工系)

「燃料電池」のキホン (イチバンやさしい理工系)
本間 琢也 上松 宏吉
ソフトバンククリエイティブ
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 小飼弾氏の書評ブログで取り上げられています。
 福島原発の事故以来、いろいろなエネルギー源に関する書籍を読みあさる日々です。やや食傷気味となったので一旦歴史物に逃避(笑)してたので時間がかかってしまった。でも、燃料電池に関してはクルマの新しい動力源の一つでもあるので、買ってみた。
 絵がカラフル過ぎてかえって疲れたな〜。もう少し簡単な絵にしてくれるとありがたい。

2011年8月21日日曜日

【読書メモ】「人工冬眠」への挑戦 (ブルーバックス)

「人工冬眠」への挑戦 (ブルーバックス)
市瀬 史
講談社
売り上げランキング: 141190

 こちらは森山和道氏のブログから。
 冬眠のメカニズムについて、熊とリスのメカニズムに触れて、最終的に人間への応用の可能性についての現状を探る。とても読んでいて面白い本だった。個人的に熊の冬眠メカニズムはとても興味深い内容だった。

 冬眠前にたくさん食べて脂肪として栄養を蓄えるのは何となく分かる。熊のすごいのは、冬眠中に子供を産んで子育てをすること。そして、冬眠明けでもほとんど筋肉の萎縮と骨の劣化がないこと。
 人間の場合は、長いこと寝ていると使わない筋力は急速に衰えてしまう。また、空腹が続くと脂肪からの栄養摂取、筋肉、そして、最終的に骨から摂取することになるから、筋力は衰え、骨がもろくなる。だから冬眠はなかなか難しい。
 しかし、冬眠中の熊は、タンパク質の最終代謝物である尿素を膀胱から再吸収して分解することができる。そして、尿素に含まれる窒素と脂肪代謝物の副産物であるグリセロールからアミノ酸を作り、タンパク質にリサイクするすることができる。だから、筋肉の萎縮も防ぐことができる。
 また、骨も破骨細胞の働きで血中に溶け出したカルシウムから骨芽細胞によって骨を作成することができる。だから、冬眠中も骨が弱くなってしまうことはないのです。すごいな熊。

 人間が冬眠できれば、寿命も伸びるし、比較的長く若い肉体を得られるかもしれない。しかし、一時的に代謝を停止(ハイバネーション状態)からの復活時にはいろいろな課題もあって一筋縄ではいかないようです。このあたりは「睡眠」の問題とも絡むらしい。確かに過去の読んだ睡眠に関する本にも、睡眠というメカニズム事態がまだ完全に解明されていないとあったから、こりゃ当面実現は難しそうだなぁと読んでて実感。
 2001年宇宙の旅で出てきた人工冬眠が実現するのは。。。やっぱり難しそうだ。

2011年8月20日土曜日

【読書メモ】極限の科学 (ブルーバックス)

極限の科学 (ブルーバックス)
伊達 宗行
講談社
売り上げランキング: 109513

 これも成毛さんのブログから。なんとかついていった(?)けど、「ボーズ凝縮」あたりから怪しくなってきた(笑)

 この本では、極限状態を温度、圧力、磁場の3つの視点から述べているけれども、正直あまりに自分の触れる世界とかけ離れすぎて実感がわきにくく難しい。部分的に印象的だったところを抜き出すとこんな感じ。

 温度の章では、熱力学の三法則では「エントリピー」がでてきた。ああ、マックスウェルの悪魔にも出てきたぞ。やっぱりここでも出てきたか。
 圧力のところでは、高圧を加えると半導体やイオン結晶のような電気伝導のよくない物質が金属化する。ダイヤモンドが例に挙げられているが、3500K以上、13万気圧という途方もない環境である。
 磁場は自分の中で最もイメージしにくかったので難しかった。。。。

2011年8月19日金曜日

【読書メモ】コンテナ物語―世界を変えたのは「箱」の発明だった

コンテナ物語―世界を変えたのは「箱」の発明だった
マルク・レビンソン
日経BP社
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 成毛さんのベスト10冊にも選ばれてる。立ち読みで読み始めた段階でかなり読み進めてしまうほど引きこまれてしまい、即買い。

 今では海外製品をコストを意識すること無く普通に購入できる。クルマもしかり。このあたり疑問だったけど、本書を読んで納得。コンテナ革命によって、輸送費は利益計算にさほどの影響を及ぼさなくなったからだ。

 本書ではコンテナ輸送の立役者、マルコム・マクリーンが様々な障害を乗り越えてコンテナ船による運送を開始するところから始まる。とても臨場感があってあっという間に引きこまれてしまった。
 ニューヨーク、サンフランシスコといったアメリカの東と西で繰り広げられる労働組合と船会社、国との駆け引きなどは本の厚さを忘れてあっという間に読めてしまう。
 また、海外でもコンテナ船の受け入れをめぐって熾烈な競争が繰り広げられる。コンテナ船を受け入れるには十分な深さのある港とコンテナを速やかに運び出して積み込む巨大なクレーンが必要になる。それにはかなりの投資が必要になるが、コンテナ船に立ち寄ってもらわなければ、これらの投資も無駄になる。当然、雇用の確保もままならない。競争に敗れることの経済的損失はかなりのものなのだ。

 日本は横浜と神戸が巨大コンテナ船の主要ターミナル港だが、大丈夫かな。。。。

【読書メモ】ご先祖様はどちら様

ご先祖様はどちら様
ご先祖様はどちら様
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高橋 秀実
新潮社
売り上げランキング: 16882

 これも成毛さんのブログから。
 著者が自分の先祖を遡っていく。結局、家系図がなかったり、あったとしても信ぴょう性に疑問があったりとかで、特定には至らないわけだが、家系図をたどっていくうちにめぐり合ういろんな人が面白い。自分は天皇家の直系と信じて疑わない人もいれば、てんで興味がない人もいる。世の中いろんな人がいるんですね。

【読書メモ】球体のはなし

球体のはなし
球体のはなし
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柴田 順二
技報堂出版
売り上げランキング: 413839

 こちらは成毛さんのブログから。読み終わって振り返ると、印象的だったのは序盤に紹介されていた球体に関する歴史についての記述だった。
 球体の歴史は、主に金属を加工して作成した球体(軸受等に使用)と、ガラスレンズを加工して作成した玉(ぎょく)の作製に遡る。
 玉の作成技術は中世には眼鏡制作の技術へ生かされる。19世紀後半には軍でも専用の製造組織が作られる。後に軍の要請で、今ではおなじみ、東京光学(現㈱トプコン)、日本工学(現㈱ニコン)が設立されて近代光学産業の基礎となる。
 玉軸受は、のちに自動車政策へ生かされる。これは、自動車ショーの部品メーカーのブースを眺めているといろいろわかる。
 結局、厳密な意味での完璧な真球を作成するのはほぼ不可能で、作製方法も機械化されているとはいえ、昔とあまり変わっていないようです。

2011年8月7日日曜日

【読書メモ】献体 ―遺体を捧げる現場で何が行われているのか (tanQブックス)

献体 ―遺体を捧げる現場で何が行われているのか (tanQブックス)
坂井 建雄
技術評論社
売り上げランキング: 250488

 HONZ.JPで紹介された本。個人的にも興味があったので買ってみた。

 この本では、献体する手続き、実際に献体が医学生により使用されて、最終的に遺族に遺骨として変換されるまでを詳細に説明している。
 後半の各国の献体に対する意識の違いというのも印象的。アメリカ、ドイツ、イギリス、中国・台湾について、それぞれの国の献体に対する考え、制度についての説明はかなり興味深い。

【読書メモ】みんなが知りたい化石の疑問50 一部の化石からどうして全体がわかるの?映画のようにDNAから恐竜を再生できる? (サイエンス・アイ新書)


 以前読んだ「乾燥標本収蔵一号室」で、化石のことがちょっと気になったので買ってみた。そもそも化石ってなんだ?ってことで。

 冒頭にそれらの疑問は集約されてます。で、中盤から後半にかけて地球史、生物史の話も。こういう本が小学校の図書室に置いてあったら間違いなくハマっていただろうな。。。。

【読書メモ】眠れない一族―食人の痕跡と殺人タンパクの謎

眠れない一族―食人の痕跡と殺人タンパクの謎
ダニエル T.マックス
紀伊國屋書店
売り上げランキング: 9319

 タンパク質の異常が原因として発症する病気、不眠症、クールー病、スクレイピー、狂牛病を取り上げている。この本を読んだ2011年7月時点では、HONZ.JP で成毛さんがベスト10に挙げた本。

 冒頭、謎の不眠症で次々と命を落とす一族の話を取り上げている。一方、ヨーロッパでは羊の間で奇妙な病気が発生している。発症した羊は体をこすりつけて血だらけになっていきやがて死に至る。スクレイピーである。
 それから舞台は、パプアニューギニアへ。ここでは、現地人の間でクールー病による死亡が相次いだ。ヨーロッパに戻って、イギリスでは、牛が謎の死を遂げる事象が相次いだ。後のBSE(牛海綿状脳症)である。しまいには同じ原因で死亡する人も。そして、1990年代のアメリカ、日本によるBSE騒動、現在のこれら病気への取り組みについて時代を過去から現在へたどっていく。

 読んでいくうちにすっかりこの本の世界に引きこまれてしまいます。読んでいくうちに、タンパク質だから消毒は意味がない。じゃ、どうすればいいのか。。。と気になることがいろいろ出てくる。読み進めていくと、効果的な治療法がない事がわかります。ちょっと怖いお話でもあります。

 お肉に対してやや警戒していた頃は肉モノの料理を敬遠してた時もありましたが、今ではすっかり美味しくいただいております。喉元すぎれば。。。。でしょうか。

 あと、この本を読んでいると、政府の対応といい、全くお粗末さは相変わらずで、それはどこの国も変わらないのかなと思ってしまう。いや、政府のいうことは眉唾かもしれないということを常に肝に銘じておく必要があるかもしれない。