2011年8月7日日曜日

【読書メモ】眠れない一族―食人の痕跡と殺人タンパクの謎

眠れない一族―食人の痕跡と殺人タンパクの謎
ダニエル T.マックス
紀伊國屋書店
売り上げランキング: 9319

 タンパク質の異常が原因として発症する病気、不眠症、クールー病、スクレイピー、狂牛病を取り上げている。この本を読んだ2011年7月時点では、HONZ.JP で成毛さんがベスト10に挙げた本。

 冒頭、謎の不眠症で次々と命を落とす一族の話を取り上げている。一方、ヨーロッパでは羊の間で奇妙な病気が発生している。発症した羊は体をこすりつけて血だらけになっていきやがて死に至る。スクレイピーである。
 それから舞台は、パプアニューギニアへ。ここでは、現地人の間でクールー病による死亡が相次いだ。ヨーロッパに戻って、イギリスでは、牛が謎の死を遂げる事象が相次いだ。後のBSE(牛海綿状脳症)である。しまいには同じ原因で死亡する人も。そして、1990年代のアメリカ、日本によるBSE騒動、現在のこれら病気への取り組みについて時代を過去から現在へたどっていく。

 読んでいくうちにすっかりこの本の世界に引きこまれてしまいます。読んでいくうちに、タンパク質だから消毒は意味がない。じゃ、どうすればいいのか。。。と気になることがいろいろ出てくる。読み進めていくと、効果的な治療法がない事がわかります。ちょっと怖いお話でもあります。

 お肉に対してやや警戒していた頃は肉モノの料理を敬遠してた時もありましたが、今ではすっかり美味しくいただいております。喉元すぎれば。。。。でしょうか。

 あと、この本を読んでいると、政府の対応といい、全くお粗末さは相変わらずで、それはどこの国も変わらないのかなと思ってしまう。いや、政府のいうことは眉唾かもしれないということを常に肝に銘じておく必要があるかもしれない。 

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