2011年3月7日月曜日

【読書メモ】防衛破綻―「ガラパゴス化」する自衛隊装備 (中公新書ラクレ)

防衛破綻―「ガラパゴス化」する自衛隊装備 (中公新書ラクレ)
清谷 信一
中央公論新社
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そういえば、国家防衛について中学校時に勉強して以来止まっているなと思い、成毛眞氏のBLOGで取り上げられたこの本があったので、読んでみた。

本書は、自衛隊の装備の実情、購入プロセスそして、法律に縛られた自衛隊の任務の遂行時ついて、諸問題を交えながら説明している。僕は、特別どこかの団体に所属していたりしていない、一般的な庶民だけど、この本は、普段なかなか触れることのない自衛隊の実情をかじる意味ではかなりの良書ではないかと思う。

これ一冊で、すべてを理解できるとは思わないが、危機意識が高まることは間違いない。大丈夫か〜!

・自衛隊の調達価格は諸外国に比べて3倍から5倍、兵器によっては10倍。
・自衛隊向けの無線機は規制等で大幅に機能が制限されており、訓練では無線よりも携帯電話のほうが確実。
・自衛隊の戦車は北海道に最新式のものが配備されているが、それ以外の地域には未だに30年以上前のものが現役である。
・護衛艦は海上保安庁のものより遅れている。

これらを読んで思うのは、無駄な購買プロセス、天下り、意思決定における柔軟性の欠如だ。まるで旧日本軍の歴史書をなぞったような気がする。。。。

ただ、一方で、一般の人ももう少し自衛隊について関心をもつべきではないかと思う。私自身、本書をよんでもっとや白紙っておけばという思いを強くした。自国の防衛に関心を持ってこのような書籍の読む人がひとりでも増えれば、問題意識が高まって、議論されて、良い方向にいくと思います。

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